医師も続ける「炎症を抑える食べ方」──40代から“病気になりにくい体”を作る3つの食材
40代を過ぎてから、「なんとなく不調」が当たり前になっていませんか?
朝スッキリ起きられない
前より太りやすく、痩せにくい
検診の数値がじわじわ悪くなっている
気持ちもなんとなく晴れない
その違和感、
実は「体の中で静かにくすぶる炎症(低度慢性炎症)」が関わっている
ということが、近年の研究でわかってきました。
そして、この「静かな炎症」は──
生活習慣病
動脈硬化・心筋梗塞・脳卒中
認知症
そして“老化スピード”
と深くつながっています。
怖いのは、痛くも苦しくもないまま、静かに進むこと。
だからこそ、
「自覚症状が出てから対処」では遅く、
“今の食べ方”から未来の体を守る必要があるのです。
この記事では、
医師自身も日常的に取り入れている
「炎症を抑え、病気になりにくい体づくりを助ける食材3つ」
に絞って、
なぜ効くのか・どう続けるかを、
専門用語はかみ砕いて、でも科学的な裏付けはちゃんと残したまま
丁寧に解説します。
なぜ「静かな炎症」が、あなたの老化スピードを上げるのか?
炎症というと「熱が出る」「腫れる」といったイメージがありますが、
40代以降の体に問題なのは、そうした急性の炎症ではありません。
問題なのは、
痛くもかゆくもないレベルの炎症が
ずーーっと、薄く続く状態
これを低度慢性炎症といいます。
低度慢性炎症が引き起こすもの
血管の内側が少しずつ傷つく
血糖・血圧・脂質のコントロールが乱れる
脳・神経にもダメージがたまる
その結果として…
動脈硬化
心筋梗塞・脳卒中
2型糖尿病
アルツハイマー病などの認知症
と相関があることが、世界中の研究で示されています。
炎症をあおる「食べ方」と、しずめる「食べ方」
炎症を強めてしまう食事の例:
揚げ物、加工肉、スナック菓子、菓子パン
清涼飲料、砂糖たっぷりのスイーツ
白いごはん・白パン中心で、野菜や海藻が少ない
逆に、炎症をしずめる食事は:
良質な脂質(ナッツ・魚・オリーブオイル)
発酵食品(ヨーグルト、納豆、味噌など)
野菜・果物・豆・全粒穀物
といった、“昔ながら+地中海食”のようなスタイルです。
医師も続ける「炎症を抑える食材3選」
ここからが本題です。
「全部変える」のはつらいですが、
**“3つだけ決めて続ける”**なら現実的です。
この記事では、次の3つに絞ります。
無塩ナッツ
発酵食品
エクストラバージン・オリーブオイル
「なんだ、知ってる食材ばかり」と思うかもしれません。
でも大事なのは──
「知っている」ではなく
「毎日、当たり前に続けているか?」
です。
① 無塩ナッツ ── 血管と脳を守る「善玉脂質」と抗炎症のかたまり
なぜナッツが炎症を抑えるの?
無塩ナッツには、
一価不飽和脂肪酸(オレイン酸など)
多価不飽和脂肪酸(オメガ3系など)
食物繊維
マグネシウム・カリウム
抗酸化成分(ポリフェノール、ビタミンE 等)
がギュッと詰まっています。
これらは、
悪玉コレステロール(LDL)を下げる
血管の内側の炎症を抑える
血圧・血糖コントロールをサポート
酸化ストレスから細胞を守る
といった働きを持つことが、多くの研究で報告されています。
病気との関係(かみ砕き版)
ナッツをよく食べる人は、食べない人に比べて、
心筋梗塞・脳卒中など心血管疾患のリスクが下がる
長期的に見て、認知症のリスクが低い傾向がある
とする大規模調査がいくつも出ています。
つまりナッツは、
「おいしいおやつ」であると同時に
“将来の自分の脳と心臓への保険” でもあるわけです。
太りそう…の不安について
「ナッツ=太る」というイメージがありますが、
1日**片手一杯(20〜30g)**程度を
お菓子や菓子パンの代わりに食べている範囲では、
体重はほとんど増えない、または中立
という結果が多く報告されています。
ポイント
「追加で食べる」のではなく
→ お菓子・スナック・菓子パンをナッツに置き換える味付き・油でコーティングされたものではなく
→ “無塩・素焼き”を選ぶ
② 発酵食品 ── 腸から炎症をしずめる「免疫の司令塔リセット」
なぜ腸が大事なのか?
腸は「第二の脳」と呼ばれるほど、
全身の免疫と深く関係しています。
腸内細菌によって作られる短鎖脂肪酸には、
腸のバリア機能を強くする
免疫細胞のバランスを整える
炎症性の物質を抑える
といった働きがあることがわかってきました。
発酵食品がしてくれること
ヨーグルト、納豆、味噌、キムチなどの発酵食品には
乳酸菌・ビフィズス菌・酵母などの有用菌が含まれます。
これらは、
腸内細菌の「多様性」を高める
短鎖脂肪酸の産生を増やす
免疫の暴走を抑えつつ、防御力は落とさない
という、**“穏やかな炎症ブレーキ”**の役割を担ってくれます。
どれくらい食べればいい?
毎日 1〜2回
朝:プレーンヨーグルト+無塩ナッツ
夜:納豆/味噌汁/キムチ少量 など
注意したいポイント
塩分が多いもの(漬物・塩辛など)は量に注意
「大量に食べれば食べるほど良い」ではなく
→ 少量を毎日続けるほうが腸にはやさしい
③ エクストラバージン・オリーブオイル ── 老化スピードを緩める“液体サプリ”
エクストラバージン・オリーブオイル(EVOO)は、
「地中海食」の主役ともいえる油です。
何がそんなに違うのか?
EVOOには、
オレイン酸(オメガ9系の一価不飽和脂肪酸)
ポリフェノール
ヒドロキシチロソール
オレオカンタール など
が豊富に含まれます。
これらは、
LDLコレステロールを下げ、HDLを保つ
血管の内皮を守る
酸化ストレスを抑え、細胞の老化を遅らせる
炎症に関わる酵素の働きを弱める
といった働きが、実験・臨床研究で示されています。
どのくらい使えばいい?
研究でよく用いられるのは、
1日 小さじ2〜大さじ1程度
現実には、
サラダのドレッシングを
「市販の脂っこいドレッシング → EVOO+酢+塩少々」に変える朝のパンに塗るのを
「バター → EVOO+塩少々」に変える
といった小さな置き換えから始めるのがおすすめです。
認知症との関係
長期の観察研究では、
毎日少量のオリーブオイルを使う人は
→ 認知症関連の死亡リスクが低い
という結果が報告されています。
もちろん、
「オリーブオイルさえ飲めば認知症にならない」
という話ではありませんが、
「脳にやさしい油を選ぶ」という、
毎日の小さな選択の積み重ねが
未来の自分を助ける
その一つの有力な選択肢が、EVOOです。
「知って終わり」にしないための“3つの置き換えルール”
この記事を読み終えた瞬間が、
未来の健康への分かれ道です。
せっかくここまで読んでくださったので、
「いい話だったな」で閉じてしまうのは、もったいない。
ここからの7日間、
次の “3つの置き換えルール” だけやってみてください。
ルール① おやつを「無塩ナッツ」に置き換える
毎日1回、
チョコ・クッキー・菓子パン・スナック などの代わりに
→ 無塩ミックスナッツ 片手一杯(20〜30g)
ルール② 1日1回「発酵食品」を足す
朝or夜のどこかで、必ず1品
ヨーグルト(無糖)
納豆
味噌汁
キムチ少し
のどれかを**“必ず1つは入れる”**と決める
ルール③ 油を「EVOO」に“少しだけ”スイッチ
サラダ・パン・炒め物など、
いつも使っている油の一部だけを
→ エクストラバージン・オリーブオイルに置き換える
「完璧」を捨てた人から、未来が変わる
多くの人が、
健康情報をたくさん集めて、
「完璧な理想の食事」を頭の中に描きます。
でも、
それを現実に続けられる人は、ほとんどいません。
健康未来図が大切にしているのは、
「100点を1日」ではなく
「60点を10年続ける」食習慣
です。
週に1度、暴飲暴食してもいい
ケーキを楽しむ日があっていい
外食で揚げ物を食べてもいい
その代わりに、
「ふだん」はナッツ・発酵食品・EVOOを
“当たり前の3種の神器”にしておく。
この土台さえできていれば、
体はちゃんと応えてくれます。
あなたへ、最後のひと言
ここまで読んでくださったあなたは、
もう「何をすればいいか」は知っています。
あとはただ、
今日、何をひとつ変えるか
だけです。
いつものおやつをナッツに変えるのか
夜ごはんに納豆を足すのか
明日のサラダにEVOOをかけてみるのか
どれでも構いません。
あなたが「これなら続けられそう」と感じたものからで大丈夫です。
コメントで教えてください
「あなたは、3つのうちどれから始めますか?」
ナッツ
発酵食品
オリーブオイル
コメントで一言だけでも教えてもらえると、
あなた自身の「宣言」にもなりますし、
同じように不安を抱える誰かの背中も押せます。
「健康未来図」をあなたの“第二のカルテ”に
健康未来図では、
難しい医学用語をできるだけやさしく
でも、研究データにはきちんと基づいて
「今日から何を変えればいいか」がはっきりわかる
そんな記事だけを、丁寧に積み重ねています。
「なんとなく不調を、なんとなく放置しない」
そのための**“あなた専用の未来の設計図”**として、
ぜひこのブログをブックマークしておいてください。
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